Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme
する聖地もまたニライであり、鼠はたまたま是と出自を同じくし、その消息に通ずと認められたが故に、あれほど無法な悪戯をするようになって後まで、過当の優遇を受けていたのではないかと思っている。現在の後生観は、いずれの島でも漠然とし、また村ごとの差異も著しいようであり、一方にはまた二種幽界の思想が起こって、かなりの混乱を与えてもいるが、少なくとも職分として魂をニルヤに去来せしむという者がかつて有り、または毎年季節を定めて、彼より訪い寄る霊のあったことも、文献の上には痕跡を留めている。家々の祖霊が海から還ってくるという記憶はよほど幽かになっているけれども、いわゆる精霊舟の風習は、やまとの方でもなお弘く保存せられ、ただそれが行き着く処、またはその方角道筋に関して、今は甚だしく不精確になっているばかりである。魂祭の季節は南方の諸島において、以前は一般に旧暦の八月であったらしい。是を自分などは大切な手がかりと思っているのだが、七月の盆行事がかなり有力に普及して後まで、是と対立して重要なる多くの行事が、いわゆる仲秋名月の前後に集合していたことは、大陸東岸の広い地帯から、九州の南半分にかけての、注意すべき一致であって、何か民族移動の方向を意味するような、自然の法則がまだこの辺に隠れているのかとも想望せられる。