Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

その中で岩手県の江刺・紫波二郡から採録せられた話だけに、この鼠穴の例と思い合わせられる特徴があった。すなわち谷川の淵の水がひとところ、渦を巻いているのが珍らしいので、正月の松を刈りに来た爺さんが、その松を一束投げ込んで見たところが、くるくると廻ってつぶりと沈んで行くのが、何ともいえず面白い。それで一束また一束、一日刈って束ねた門松を、ことごとくこの渦巻の中へ入れてしまう。こういう話が二カ所にも残っており、さらに今一つは山奥の岩の蔭に、小さな洞穴があいているのを見て、こういう穴にはよく悪いものが入っていることがある、塞いでおいた方がよいと思って、柴の一束をもってその穴に栓をすると、栓にはならずに穴の中へ入ってしまった。これも一束また一束と、折角刈り集めた柴をみなしたという点は同じである。そうするとやがてその穴から人が出てきて、結構な木を沢山に有難う。是非御礼をしたいから遊びに来てくれと、同じ穴から爺さんを案内して入って行く。中は広々とした立派な屋敷で、門を入るとさっきの門松または薪の束が、一列にちゃんと積み上げてある。中では大相な御馳走があり、帰りには土産に一人の子供をくれる。