Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme
現今はもとより土地によって精粗の差もあろうが、楢木範行君の『日向馬関田の伝承』に説くところによれば、ここのトッワラは作り方がむつかしく、誰にでもできるというわけには行かぬので、それを翌年の用にしまっておく家が多いということである。ところが是とよく似た話を、偶然に私は遠く福島県会津の農村についても聴いている。山口弥一郎君の談であるが、彼の郷里の大沼郡新鶴村などでは、稲積をニュウと呼び、やはりその上端には藁の小さな覆いを載せるが、この地方では一般にこれをボッチと呼んでいる。爰でも作りかたは簡単でないので、老人などの無い家では頼んで作ってもらい、用がすんでからも翌年まで、大事に蔵って置く者があるという。この二つの実例はともに近い頃のことだから、今ならばまだ標本を作ってもらって比べて見ることも容易であろう。いわゆる俵ばやしすなわちさん俵の場合も同じように、別に口伝というほどのものでなくとも、右とか左とかの手順が定まって、それを取りちがえると結果が気づかわしく、馴れてしまうまでには指導が必要であったのであろう。開けた村里になると、もう古い作法などには重きをおかず、しかもまだ無意識に前からの慣行を続けている。