Japanische Klassiker mit Furigana
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かいじょうのみち
海上の道
柳田 国男
Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme
ただこの際に注意をせずにおられぬのは、美姫と名馬との恋語りは伝わっておりながら、以前はもとより現在もまだ多くの村には、蚕養いの業が盛んならず、したがってその豊産を祈念する行事は無く、ただ毎年の定まった日に、家々のオシラサマを遊ばせる、もしくはホログ(ひろげて見る?)とも称して、廻ってくるイダコという盲目の巫女が、こういう語りものを持っていたのである。八戸市の郷土史家小井川潤次郎君などが、久しくこの問題に注意しているが、外南部一帯のかなり弘い区域では、このオシラ遊びの式日は、正月を加えて年に三度、もしくは三月九月の十六日、すなわちこの地方でいう農神降りと、農神上りの日であって、それ故にまたオシラ様は農神のことと、思っている人も少なくないらしい。農神・作神もしくは国の神の、降り昇りという日に、各戸祀りをするのは東日本の常の習いで、二月と十月との相対日というのが最も多いが、この辺は冬が永いので後先を切詰めて三月と九月にしている。八戸附近の老人の茶話では、農神さまは、春秋の往き返りに途中で必ず雪神とすれちがわれる。九月は田に立ち労れて、やつれて帰って行くのを、何だそのぼろぼろしたなりはと笑い、春の三月はまた今頃出かけても、食うものなんかもう何も無いのにとひやかすが、いいえ私には餅だの白い飯だの、いろいろこしらえ