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Japanische Klassiker mit Furigana

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

Lesen Sie 海上の道 (かいじょうのみち) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 182.344 Zeichen · 353 Bildschirme

Aozora Bunko

お初穂はまず家の神棚に上げるほかに、必ず田の水口の簡略なる祭壇に、木の葉などを敷いて供えるのが常の例である。旧暦八朔のタノムの節供のごときも、今は晩稲のまだ穂を出さぬものが多くなって、単に田を誉めまたは田の神さん頼みますなどと、わめいて巡るだけの村もあるようだが、もとは若稲のまだよく固まらぬ穂を摘んで、これを火で炒って扁米というのをこしらえ、神と祖霊に供え、家の者も相伴した。この新穀の香は忘れ難いというのは、すなわち辛苦がようやく実を結んだ、うれしさ忝けなさを語るものだったらしい。日本の風土としては収穫の季節には少し早過ぎるのだが、なおこの月の始めを抜穂の日として、次の年の耕種との連鎖を考えたのは、看過すべからざる稲作の史料であろう。九州の北部に見らるる霜月丑の日の田の神迎え、または四国の一隅に今も残っている大黒揚げの式などは、ちょうど八月の抜穂とは正反対に、わざと数株の稲を田の中に刈り残して置いて、是だけは主人が鎌と棒荷縄を持って、自分で刈って担うて家に迎えてくるものときまっていた。さア大黒さんいにましょやと謂ったり、またはわざと大声にやれ重い重いと謂ったりした。