Japanische Klassiker mit Furigana
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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme
だから君達白蝙蝠の陰謀は何から何まで知っているのだ。青木芳江が大河原令嬢になりすまして、伯爵に麻酔剤を飲ませることも分っていたので、あの女の持っている麻酔剤を、無害の粉薬とすり替えて置いて、伯爵に御願いして、態と寝入った振りをして頂いたのだ。そして、伯爵の身体を押入れの箱の中の偽物と入れ替えると見せかけて、暗闇を幸、入れ替えをしなかったのだ。だからあの箱の中には今でも君達の仲間がとじこめられている訳だよ」
一座の人々は、名探偵のこの劇的出現に、アッと驚きの声を上げた。
赤松氏は、思わず横にいた偽の明智小五郎を見た。寸分違った所はない。明智小五郎と明智小五郎が相対して睨み合っているのだ。だが、誰よりもびっくりしたのは、偽の明智になりすました青木愛之助であった。彼が若し、真からの悪党であったなら、本物の明智に対して、貴様こそ偽物だと云い張ったであろうが、そうすれば、この全く瓜二つの両人の真偽判別は一寸不可能であったかも知れないのだが、読者も御承知の通り、青木という男はただ極端な猟奇者という丈けで、根はごく小心者だったから、そこまで我慢がし切れず、第一番にその部屋を逃げ出そうとしたのである。