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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

「家主さんへ行って、火鉢を二つ三つと、帳場で使う当り箱と、掛物を一幅借りて来い――何だって構わないとも、山水でも花鳥でも、お仏様でも、――相手は質屋だ。それぐらいの品はないはずはないよ」

「応ッ」

こうなるとガラッ八も一生懸命でした。

まだ廻礼のある時分で、巳刻(十時)頃からボツボツ客が来ますが、本職の板前や女中が入っているので、帳場の平次少しも驚きません。

昼頃になると、家主の主人総七が、ブラリと様子を見に来ました。

「親分さん、商売はどんな様子で?」

「お蔭様で大繁昌です。いよいよ私も商売替をして、ここへ根を生やしましょうか」

「とんでもない」

平次のニコニコした顔を、およそ、見当のはずれた様子で眺めながら、倉賀屋の主人は帰って行きました。

「八」

「ヘエ――」

「何人来ている」

「六人ばかり、皆んなこの居廻りの下っ引ですよ」

「それでいい、江戸橋と、日本橋の御高札場と、万町と、青物町と、二丁目の河岸っ端へ一人ずつ張り込ませてくれ。立話をする奴か、往来の人へ合図をする者があったら、構わねえから、邪魔をするんだ。時と場合じゃ引っ括ってもいい」

「ヘエ」

「これは大きな声じゃ言えねえが、倉賀屋の丁稚小僧が外へ出たら、一々後を跟けるんだぜ」