Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「これは大変なものだぞ。――ここじゃ詳しいことは解らない。御数寄屋橋へ行って、書き役の方に伺ってみるがいい」
「有難うございます、それじゃ」
「待て待て、俺も行こう。これは近頃の大捕物になるかも知れない」
笹野新三郎、即刻支度を整え、平次ともども御数寄屋橋内、南奉行所に急ぎました。
書き役は留守。
思いの外手間取って、添役に記録を調べさせると、重大事件の輪郭が次第に判って来ます。
「これは大変でございますよ、笹野様。昨日の二月十八日は、東海道宇津谷峠で金飛脚が殺され、三百何十両の金が取られております」
「えッ」
「それから四月六日には薩で商人が殺され、路用を奪われましたが、金高はわかりません。その月二十九日には、蒲原の酒屋に押込が入って、売溜を奪って逃げ、七月二十八日は小夜の中山で追剥が旅人を脅かし、九月十七日には飛んで鈴鹿峠で大坂の町人夫妻が殺されて大金を取られ、十月七日は、箱根で一人旅の女が身ぐるみ剥がれております」
「それは大変だ」
と笹野新三郎。
「してみると、あの『さざなみ』は泥棒の顔繋をする場所だったのですね」
銭形平次はこんな事だろうとは思いましたが、いまさら事件の重大さに驚くばかりです。