Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「御免よ。板原左仲様御屋敷から来たが、かねて、入質の大小、今日の御登城に御用いになるそうだ。すぐ出して貰いたい」
「板原左仲様――とおっしゃる方は存じませんが」
臆病窓を開けた手代、淡い暁の光の中に立っている、お屋敷者らしい男を、不審そうに見やりました。
「そんな事があるものか、御身分柄内々の質入だ。主人に逢えば判る、潜戸をちょいと開けてくんな」
「ヘエ――」
手代は争い兼ねて潜戸を開けると、
「御用ッ」
「神妙にせい」
一隊の人数が、礫のように乱れ入ります。
が、しかしこの襲撃も、とんでもない結果になってしまいました。折角狙って来た倉賀屋の主人総七は奥の部屋で寝たまま刺し殺され、おびただしい金と、番頭の九郎助が行方不明になっていたことが判っただけだったのです。
家捜しをしてみると、蔵の中はお触書にある贓品だらけ。
「やはり、この総七は泥棒の片割れでした。――質屋になって、永いあいだ仲間の盗んだ品を捌いたのでしょう」
平次の解ったのは、たったこれだけです。
「番頭は?」
「仲間割れがしたか――主人の総七が裏切る様子でもあったので手を廻したのかも解りません」
「引続いて頼んだ、手を緩めてはならぬ」