Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
八五郎でうまく行かなかったら、その時は俺が出てみるとしたらどんなものだろう、石原の兄哥へは、お品さんから――手不足で困るから、案山子の代りに八五郎を頼んで来たと言えば済む――」
平次はそう言いながら、ガラッ八の方を振り返りました。案山子と言われたのが不足らしく、そっぽを向いて顎を撫でております。
「そうして下されば、どんなに助かるかわかりません」
お品はホッとした様子で白い顔を挙げました。聡明さにも美しさにも、何の不足もないお品を見ると、平次は、つくづくこういった心持になるのでした。
「お品さんが男だったら、大した御用聞になるだろう――惜しいことだね」
「あれ、親分、そうでなくてさえ、――娘御用聞とか何とか言われる毎に、私は身体が縮むほど極りの悪い思いをします。せめて父さんが確りしているか、子分に任せられるのがあれば、私はお針でもして引込んでいたいと思います」
「いや、とんだ事を言って済まなかった。――お品さんが良い聟でも取って、御用を勤めるようになったら、石原の兄哥も、さぞ安心をするだろうと思ったのさ」
平次は照れ隠しにそんな事を言わなければなりませんでした。