Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
源太郎はこういった調子です。
「本当に知らないと言いなさるんだね」
「まず知らないよ。もっとも、孫の敵を討った上で、またどう気が変って宝物とやらを捜して上げないものでもないが」
お銀の小堀家に帰る見込みが絶えたとなると、源太郎一家の者は、全く何をやり出すかわからなかったのです。
「それは無理だ、宝物を引渡さなきゃア、下手人の出っこはねえ。一万二千石の大名を潰して、数百人に難儀をかけたところで、お前さんの手柄にもなるまい」
「お気の毒だが、銭形の親分、それじゃ物わかれだ。親分をお願いしたのは、もともとお徳の阿魔の仕業で俺の知ったことじゃねえ。私にしてみれば、味噌摺用人一人や二人に腹を切らせるより、一万二千石の大名を叩き潰す方が、どんなに溜飲が下がるかわからねえ。――ね親分、相手がいやな事をしあがると、ここからは眼と鼻の間の龍の口御評定所へ駆け込み訴えをするからそう思え――と言って下さい。源太郎は取って七十一、もう惜しい命じゃねえ」
昔鳴らした凄味が蘇って、こう言い出したら後へ引く源太郎ではなかったのです。
振り返ると、無口な源助も、その配偶のお冬も、はねっ返りのお徳も、妙に気色ばんで、平次の後ろへ詰め寄っているではありませんか。