Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「人を使って途中まで子供を呼出し、そっと抜出して片付けたって誰も気が付きゃしませんよ」
「それはその通りだが、証拠が一つもない。油屋の奉公人は三人居るが、一人も佐吉が人を使ったのを見た者がねえ」
「見られるようには出やしません」
「それは理窟だ。その理窟が通るなら、丁子屋の主人茂三郎だって怪しい。お富が乗出して河内屋を相続すれば、養い親の丁子屋もどれだけ甘い汁が吸えるか知れない」
「とにかく、白粉の濃い、首筋に傷のある女を捜しましょう」
「それも多分は拵え物だろう、白粉などは濃くも薄くも塗れるものだ」
「親分、それじゃ手も足も出ねえ。岡っ引は止めだ」
ガラッ八は酢っぱい顔をしました。
「十手捕縄を返上したら、とんだ良い智恵が浮ぶかも知れないよ、凝っては思案に能わずさ」
平次がそんな捨鉢なことを言うくらいですから、簡単に見えて、この事件ほど平次を手古摺らしたものはありません。
「親分、もう一度引っ掛りのある家を当ってみましょうか。何かの手掛りを拾い当てるかも知れませんぜ」
「いろは歌留多の通りだ」
「ヘエ――」
「犬も歩けば棒に当る――という奴さ」
平次はそんなことを言いながらも、まず丁字屋へ、八五郎と一緒に出かけました。