Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「気の弱いことを言うな、文句を言ったら、お富さん殺しの下手人の疑いが掛っている、と脅かせ」
「ヘエ――」
ガラッ八は飛んで行きました。
「親分さん、――今日河内屋へ引取られるという時、これはまた何とした事でしょう、お富が可哀想でなりません。どうぞ敵を討って下さい」
茂三郎は打ちひしがれたようになりながらも、平次に頼み切った様子でこう言うのでした。
「首に傷のある、厚化粧の下女が居たそうですが、今はどうしました」
平次はとんでもない事を訊ねます。
「一年前に房州へ帰って、嫁に行ったそうですよ、お崎という娘でしたが――」
「それからもう一つ、油屋の佐吉をやはりお富さんと一緒にする積りだったでしょうな」
「私も、河内屋の旦那もあまり気は進みませんが、お富がそうでもしなかったら、承知しなかったでしょう。何と申しても若い者の事で――、もっとも、二三日前佐吉が河内屋へ行って、提灯に釣鐘だからと言って、一応断ったそうですが――」
「それだけ聴けばなんとかなりましょう、どれ」
平次はそのまま油屋へ取って返したのです。
が、ここでは平次も全く予想外なことに出っ逢しました。
油屋の佐吉は暁方まで碁を打って、明るくなってから宗七を帰してやると、それから床の中へ入って、いま寝入端だというのです。