Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
馬場要へ少しでも疑いが掛ればそうなるに決っているんだ、――幸い馬場要は、その晩二人も客を呼んで、碁を打っていたんで助かった」
「フーム」
「佐吉はお富と一緒に河内屋へ乗込む積りでいたが、うっかり、自分の悪事を手柄顔にお富にほのめかしたのだろう。お富に大身代を継がせる積りでした事だが、若い娘はそんな事を聴いたら、百年の恋もさめるに決っている。佐吉は悪賢い人間だが、悪党の心持で、生れながらの善人の心持を測り損ねたのさ、――俺がお富に逢って訊いた時、お富は何となく怯えていたのだが、そのためだろう。あんなに世間の噂に上るほど好い仲になっていたんだから極りを悪がって逃げるはずはない」
「ヘエ――」
「お富は佐吉が怖くなって、大急ぎで河内屋へ帰ろうとした。佐吉はその心持を見抜いて、河内屋の主人に聟入を断って、潔白なふりをしたが追っつかない。とうとう、明日はお富が自分を捨てて河内屋へ帰るという前の晩、殺す心持になったのだ」
「碁を打っていたのは?」
「それが佐吉の悪賢いところさ。馬場要が碁を打って夜明かししていたばかりに、恐ろしい喜太郎殺しの疑いから免れて、危ない命を助かった。