Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「その時、検印のない小判を一両落したのを気が付かなかったろう、天命だ、お縄を頂戴せい」
人立ちの次第に多くなるのを恐れて、平次はツト進みました。
「待った、銭形の親分。娘には何の罪もない。後を頼まれては下さらぬか、――天狗小僧一生のお願いだ」
与次郎の声は悲愴でした。
「よし、引受けよう。必ず金五郎と添わせてやる」
「有難え、銭形の親分が引受けて下されば思いおく事はない。お礼心に、二千両の隠し場所を申上げる」
「何?」
「二十三年前に盗んだ御用金三千両は、浜町河岸の石置場、百貫あまりの御影石の下だ――左の小さい楔を取ると、子供にも取出せる」
「よし、解った。お上へ申上げてお慈悲を願ってやる。お縄を頂戴せい」
平次とガラッ八の挟撃は次第に近くなって来ました。橋の両袂に群がる人数は、思わずワッと喊声をあげます。
「親分、天狗小僧も五十だ。今から処刑でもあるめえ、それだけは勘弁しておくんなせえ」
「あ、待て待て」と言う間もありません。与次郎は懐から取出した匕首、自分の喉に突っ立てると、そのまま、欄干越しに、闇の水に落ち込んでしまいました。
*
「親分、変な捕物だね」