Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「『近頃神田一円を荒し廻る辻斬野郎、――最初は弱そうな二本差を狙っていたが、近頃はタチが悪くなって、町人でも女子供でも、見境なくバサリバサリやった上、死骸の懐中物まで抜くというじゃないか、――武家の悪戯は、町方役人の知ったことじゃねえと言う積りだろうが、一体誰がこれを取締ってくれるんだ、――銭形とか平次とか、大層顔の良いのが居たって、辻斬へ指も差せねえようじゃ案山子ほどの役にも立たねえ』とこうだ、親分」
ガラッ八が腹を立てたのも無理はありませんが、町内の衆が、浮世床で不平を漏らしたのも理由のあることでした。この夏あたりから、神田一円を荒し廻る辻斬の無法惨虐な殺戮は町人達は言うまでもなく武家も役人も、御用聞の平次も腹に据え兼ねていたのです。しかし、市井の小泥棒や、町人同士の殺傷沙汰と違って、腕の利いた辻斬では、平次の手にも負えず、それに、神出鬼没の早業で、幾度か正体を見届け損ねて、夏も過ぎ、秋も半ばになったのでした。
「その通りだよ、八、町内の衆の言う事にこれんばかりも間違いはない」
平次は自責の念に堪え兼ねた様子で、思わず深々とうな垂れます。
「親分、そう言われると、一も二もねえ。