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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme

Aozora Bunko

横合から紫電一閃、平次は真っ二つ――と思いきや、一髪の違いで危うく免れました。サッと斬って落されたのは、突いていた長い杖だけ、隠居にやつした平次の身体は、よろめくように、後ろへヨロヨロと二三歩退いたのです。

「危ない、何をしなさる」

そんなとぼけた事を言う平次は、もう余裕を取戻して、相手の第二の襲撃を待っていたのでしょう。

「え――ッ」

続く襲撃、相手に心得があると見て取った曲者は、備えも直さず真一文字に胴へ――、

「冗談をしちゃいけない」

平次はもう一度よろけました。一体辻斬というものは、据物斬の要領で、最初の一と太刀を損ずれば、刀を引いて引揚げるのが本当です。二度まで空を斬らせられて、なお執念く絡み付くのは、物盗りにかかった、何よりの証拠ともみるべきでしょう。

三度、切ってかかる前に、隠居とみせた平次の腰はシャンと伸びました。懐に入った右手を抜くと、得意の投げ銭がサッと夜風を剪って曲者の面上へ――。

「あッ」

曲者は一刀の背で辛くも面をかこいました。ジーンと刃金を叩く銭の音。

その刃を返して、襲撃に移る前、平次の手からは、第二、第三、第四の銭が、糸を繰り出すように曲者の面へ、肘へ、喉笛へと見舞います。