Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

――父親に逢わせるとか何とか言ったんでしょう。又六もそんなことを言っていました」

ガラッ八は一気に弁じました。

「それで驚いて飛んで来たのか」

と平次。

「そんなことに驚きゃしません。弁天様の申し子のような娘を、二十八の二本棒にやっちゃ、あんまりもったいないから、あっしが上総屋の内儀に会って、いろいろ相談をした上――娘のお袖には許嫁の約束があり、近いうちに祝言させることになっているから、嫁に上げるわけには参りませんと掛合った」

「フーム」

「その掛合いに行ったのは、あっしと上総屋の番頭の庄七という親爺で、この男は勘定のことしか分らないから、まアあっし一人で談判をしたようなものですよ」

「それでどうした」

「芝、田町の佐野の屋敷へ行って、上総屋の娘を返して貰いたいと言ったが、用人の木原伝之助というのが大変な野郎で、――お袖は実家に逃げ帰ったきりここへは一度も来ない。夢でも見たか、出直せという挨拶だ」

「フーム」

「あんまり癪にさわるから、あっしは小判と四文銭と、櫛と簪と懐ろ鏡を縁側に並べ、お袖を乗せた駕籠はこの屋敷へ入ったに違いないと言い張った。――もっとも証拠はみんな親分の智恵の受売りだがそれでも味噌擂用人をギューッと参らせたことは確かで」