Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme
「そいつはもう一と息だ」
平次が向柳原へ飛んで行ったことは言うまでもありません。
「棟梁も江戸っ子だろう。金を貰って請人になったじゃ済むめえ――何だってあの娘が彫物師の野沢琢堂の娘で、義理があって身許を引受けたと白状しなかったんだ」
平次の調子は自信に満ちて、突っ込んだものでした。
「親分、そんなことまで――」
大工の熊五郎は、蒼くなってしまいました。
「棟梁、お鈴さんは死んだんだぜ。それも身投げだか、人に殺されたんだか分ったものじゃねえ。――お前が本当の事を言ってくれさえすれば、お鈴さんの敵が討てるかも知れないんだ」
「恐れ入った、親分。いかにもみんな申し上げましょう。お嬢さんも死んでしまったんだ。素姓を隠したところで何にもなるめえ」
「そうともそうとも」
「お察しの通り、お鈴さんというのは仮の名で、あれは仏師の野沢琢堂先生のお嬢さん、――お澄さんというんで」
大工の熊五郎が、琢堂の恩を受けて、それを忘れずにいるのを知って、熊五郎を請人に京屋に住み込み、何か目論んでいたことは疑いもありませんが、それから先のことは、熊五郎も全く知らなかったのです。
「親分、お鈴が琢堂の娘だったとすると、これは一体どうなるでしょう」