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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

「大きなお世話だ。粉煙草は俺が物好きで呑むんだよ。――それよりもその変な話というのは何なんだ」

「根岸の御隠殿裏の市太郎殺しの後日物語があるんで――」

「下手人でも判ったのか」

「あればかりは三輪の親分が一と月越し血眼で捜しているが判りませんよ」

「じゃ、何が変なんだ」

「親分に言われて、この間から気をつけていると、あの家の下女――お菊という十八九の可愛らしい娘が、毎日浅草の観音様へお詣りをするじゃありませんか」

「信心に不思議はあるまい。日参をして岡っ引に睨まれた日にゃ、江戸に怪しくない人間は幾人もいないことになるぜ」

「それが変なんで」

「娘が綺麗すぎるんだろう」

「その綺麗すぎる娘が、観音様にお詣りをするだけなら構わないが、必ず御神籤を引くのはどうしたわけでしょう」

「毎日か」

「一日も欠かしません。その上、引いた御神籤を八つに畳んで、仁王門外の粂の平内様の格子に結わえる」

「毎日同じことをやるのか」

「あっしがつけてから十日の間、一日も欠かしませんよ。降っても照っても」

「時刻は?」

「巳刻(十時)から午刻(十二時)の間で」

「待ちな、元三大師の御神籤には忌日があるものだ。