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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

平次の問いは予想外でした。

「もう四年になります」

「早いもんだなア、伏見屋が死んでもう四年になるのか」

「いえ、伏見屋の大親分が亡くなったのは三年前で」

「そうか、――この家の居心地はどうだい」

「…………」

「あの晩はどうしていたんだ」

「勘次と狐拳で飲んでいましたよ」

「酒はどっちが強いんだ」

「まア似たようなもので」

これ以上は何の手掛りもありません。

勘次は三十五六の精悍な感じのする男ですが、六助と二人、みんなの見ている前で、狐拳をしながら飲んでいたに相違なく、少しの疑う余地もなかったのです。

三河町の溝口屋と飯田町の伏見屋は、同じ人入れ稼業の競争相手でしたが、伏見屋伝七が年寄りの上に病身だったので、若くて悪辣な溝口屋のために次第に出入りの大名屋敷を奪われ、三年前伏見屋伝七が死んだ後は、倅の伝之助は店を畳んで行方知れずになってしまいました。伏見屋の多勢の子分たちが散り散りバラバラになった中に、馬吉のように日傭取になったのもあり、六助や勘次のように、巧みに溝口屋に取入って、三年経たないうちに良い顔になっているのもあったわけです。

もし溝口屋三十八人の子分の中に、親分の鐘五郎を殺す者があったとしたならば、それは伏見屋の怨みを承け継ぐ、六助と勘次のうちでなければなりません。