Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十四)雛の別れ
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme
ガラッ八の八五郎。――銭形平次のためには、順風耳の役目を勤めるこの男は、今度もまた大変なことを聴き出して来たのです。もっともその材料を分類整理して、すばらしい結論に到達することは、平次に任せなければなりません。
「そいつは耳寄りだ。伏見屋の身内で、あの晩変な素振りをした者でもあるのか」
「六助と勘次――あの二人の裏切り野郎は、狐拳で飲んでいましたよ」
「そいつは聴いた」
「伏見屋の倅の伝之助は、駒込の親類に引取られて、枕もあがらぬ大病だ」
「フーム」
「臆病馬吉は尺八ばかり吹いてやがる。もっとも隣の騒ぎが癪にさわって、黙って寝ちゃいられなかったかも知れない」
「馬吉は死んだ親分――伏見屋伝七の三回忌と知って尺八を吹いていたのか。それとも忘れていたのか」
「仏壇の前に饅頭だの真桑瓜だの、やたらに積んで、線香の燃えさしがザクザクあったところを見ると、まんざら忘れたわけじゃないでしょう」
「フーム」
「あの下手な尺八が弔いの足しになると思っているところが臆病馬吉じゃありませんか」
「それから」
「馬吉の尺八友達で、足の悪い春松という男は、宵から留守だったそうですよ」
「そいつは何だ」