Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Lesen Sie 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.593 Zeichen · 325 Bildschirme
例外なしに振っているところを見ると、営業者の命令であるのかもわからなかった。安来節踊りの腰付きのようなものもあれば、レヴューガールのような巧妙なのもあった。が、いずれにしても醜悪を極めていた。ふと女たちの眼が一せいに自分に注がれているのに気がついた。豹一は自分の眼の方向を見抜かれたと思い、みるみる赧くなった。
ところが、女たちが彼の方を見ていたのは、彼が実に一風変っていたからである。彼はまるで飯屋へ入るような容子で、ここへはいって来たのだ。普通男たちは例外なしに、多少とも気取ってはいって来るものである。わざと何気ない顔を渋くつくろう方などは良い方で、レコードの調子に合せてステップを踏みながら席につくなど、ざらである。帽子に手をかけたり、ネクタイにさわったりするのが十人のうち六人ぐらい。友達づれは、たいていわざとらしく話をしながらはいって来るか、誰か一人が女の立っている傍の席を見つけると、他の者がへっへと笑いながら随いて来る。女と顔見知りの者は「あいつ来てへんかったか」といいながら来るのが十人のうち四人。黙って顔をにらみつけながらはいって来るのが四人。