Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
せいしゅんのぎゃくせつ
青春の逆説
織田 作之助
Lesen Sie 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.593 Zeichen · 325 Bildschirme
第二章
一
賃仕事だけでは追っ付かず、自分の頭のものや着物を質に入れたり、近所の人に一円、二円と小金を借りたりした。高利貸の御寮はんが他人に金を借りるのはおかしいやおまへんかと言われた。が、実は入学の時の纒った金は安二郎に借り、むろん安二郎はお君から利子をとる肚でいた。仕立物に追われて、お君の眼のふちはだんだん黝んで来た。
第二章
一
中学生の豹一は自分には許嫁があるのだと言い触らした。そのためかえって馬鹿にされていると気が付く迄、相当時間が掛った。その間、自分に箔をつけたつもりで、芸もなくやに下っていたのである。
彼は絶えず誰かに嘲笑されるだろうという恐怖を疥癬のように皮膚に繁殖させていた。必要以上に肩身の狭い思いを、きょろきょろ身辺を見廻す眼の先にぶら下げていたのである。少年らしい虚栄心で、だから彼には人一倍箔をつける必要があった。おまけに入学試験の時、彼の自尊心にとっては致命傷とも言う失敗があったのだ。
入学試験は自分の運命を試すようなものだと、彼は子供心にも異様な興奮を感じながら試験場へはいっていた。ところが余り興奮したので、ふと尿意を催した。未だ答案は全部出来ていなかった。