Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいしゅんのぎゃくせつ

青春の逆説

織田 作之助

Lesen Sie 青春の逆説 (せいしゅんのぎゃくせつ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.593 Zeichen · 325 Bildschirme

Aozora Bunko

と、訊いた。

「五十銭で良えです」しかし豹一が財布をあけるのを見て、「一円にして貰おうかな」

結局三円とってしまうと、男は、

「金を借りたからというわけではないが、とにかく自己紹介して置こう。僕は社会部の土門です。土に門と書く。ツチカドとよむのが正しいが普通ドモンとよばれている。どもならんというわけやね」下手に洒落のめした。豹一は土門の言葉の隙間へ、

「僕毛利です。どうかよろしく」と、小さく挨拶を割り込ませた。

「あ、毛利君ですね? 払いますよ毛利君この金は……。但し一年以内に……。時々催促して下さい」にこりともせず土門は言った。豹一は莫迦にされているような気がしてむっとしたが、しかし相手はそんな表情を、可愛い若武者だとながめながら「僕は君が気に入ったよ君の貸しっ振りはなかなか良いところがあるよ」一層豹一を怒らせてしまった。「いや、実際の話が、何が気持良いといっても、金を借りる時相手に気前よく出されるほど気持の良いものはないね。たとえ五十銭の金にしたところがだね、気持よく、ああ、あるよと出された五十銭ってものは、あんた、なんですよ、九十八円ぐらい遊んだほどの値打があるからね」