Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
知らん人は截るかも知れんが西洋風には決してない。ナイフはフークの力で食べられんものばかり截るのだ。フライでナイフを汚すと給仕に笑われるさ。フークで押せば自由に取れるよ。西洋風にすればパンの端を少しちぎっておいてそれでフライの肉をフークの背中へ掻き寄せるようにして食べるのだ。イイエ、フークの腹ではない。凹んだ方へ載せては反対だ、背中の方へ載せるのだよ。ナニ載らないと。アハハ、それだから箸を用意してある。箸で食べ給え。自由自在にどうでも食べられる」と注意せられて大原忽ち箸を執り「フム、この方がよっぽど楽だ。日本人は箸を使う特技があるのに何を苦んでフークの背中を使わんやだ。時にこのフライは何だね、やっぱり珍物かね」中川「それは川魚の第一といわれるヤマメのフライだ。即ち一名魚といって鮎より美味い魚だ」大原「ヤマメは川の上流にいて夏の者だと思っていた。夏は谷川で取れるけれども今頃どうしてあるね」中川「イヤ夏は川上で取れるが春は川下で取れる。冬の末から鮎の子が少しずつ川へ上り始める。ヤマメはそれを食うために寒中からそろそろ川下へ下り始めて今頃はモーポツポツ川下で釣れる。