Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
本式にすれば清い布巾へ米利堅粉を振撒いてそれで肉をよく包んで湯の中へ入れます。小さく切ったのは早く湯だりますけれども味が悪くなります。しかし急ぐ時は小さく切っても構いません。このドウキングなんぞは一時間半湯煮ればモー沢山です。肉がよく湯だりましたら肉を出して、その湯の中へ塩と胡椒とバターを加えて米利堅粉の溶いたのを入れてドロドロにして火から卸す前に玉子を入れてツブツブの出来ないようによく掻廻します。それを肉の上へかけたのがこのお料理です。しかし今度大原さんに差上げる時には生煮の硬いのに致しましょう」と打笑う。大原怨めし顔「お登和さん、どうぞモーその事をおっしゃって下さいますな。アアとんでもない事を言ってしまった」と愁然として不快の色あり。主人の中川も気の毒になり「大原君、串談だよ。気にかけ給うな。サア今度の料理も珍物だから試してくれ給え」と客の前の皿を下女に取かえさしめ「大原君、これはハンブルクビフステーキといって肉を叩いたビフテキの上へ玉子を載せたのだがこの肉が普通の品でない。一頭の牛の中に極く僅よりないエッジボーンという最上等の処だ。俗に牛肉屋でイチボというのは腰の三角肉でエッジボーンの転訛したのだが全体その周囲は中等以下の肉だ。