Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
我邦の名画は年を追うて殖て来る。探幽の死んだ頃より今日の方が探幽の画も百倍多い。多分生ている時描いた物より死んでから幽霊になって描いた物の方が多いのだろう。その偽物を床の間へかけて風流だとか高尚だとか独でよがって台所では青銅鍋を使っているような似非風流が長く流行したら日本国も亡びるね。我邦の風流は大概実用と背馳している。多くは亡国の分子を含んでいる。小山君、君にもその位な道理の分らん事はあるまいがただ古来の習慣を改め難いために勝手道具の買入方を躊躇するのだろう。床の間の画幅は三百円の品を二百円の品に更ても生存上に影響はないから残の百円を以て勝手道具を買てみ給え。鉄鍋は愚か、銀の鍋を買ても知れたものだ」と主人の熱心は遂に小山の心を動かしけん「それでは僕も銅や青銅の鍋を廃して残らず西洋鍋に取代えよう」中川「ウム、そうし給え、必ず実行し給え。日本人は風流問題に重きを置くけれども食物問題に重きを置かんから随分危険な事が沢山ある。茄子を糠味噌へ漬けるのに色を善く出そうとして青銭を糠味噌へ入れる人もあるが、あれは青銭から緑青が出てそれで茄子の色を善くするのだ。