Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
ここに手紙があるから読んでくれ給え。その通りの言渡しだ、去年中から頻りに帰国の事を申し遣わして今か今かと待っていたけれどもそちらにも忙しい事があって帰れないというのは是非もない。今まで和郎の帰国を促したのは予ねて和郎と本家のお代さんとを婚礼させる事に話しが極まっている。和郎が帰国したら卒業祝いを兼ねて立派な婚礼式をさせるつもりだったが急に帰れないという訳ならばお代さんを東京へ連れて行って東京で婚礼をさせてもいい。和郎の方の都合でいずれにでもするから急に帰国するかそれとも此方から東京へ出ようか、二つに一つの返事をしてくれろとこういう訳だ。ナント小山君、僕は実に困ってしまったよ」と正直なる男だけに途方に暮れて泣かぬばかり。小山も意外の妨げに驚きけるが当人ほどに失望せず「大原君、しかしこういう事は本人同士の意向によって決するものだ。君がその事を不承知だといったら強ゆる訳になるまい」大原「ところがね、東京辺ならば本人の心を聞いた上という事もあるが、僕の郷里の習慣では一切本人にお構いなし。親たちの心次第でサッサと息子の嫁を極めて本人の知らない処へ明日は和郎のお嫁さんが来るよなぞと出し抜けに宣告される風だからね。