Japanische Klassiker mit Furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lesen Sie 食道楽 (くいどうらく) von 村井 弦斎 (むらいげんさい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.757 Zeichen · 321 Bildschirme
充たさるる。雇婆さんはまだ勝手に馴れず「旦那様、お昼の副食物は何に致しましょう」大原は旦那様と呼ばるるさえ耳馴れぬ心地にて新なる尊称のように嬉しく感じ「オー婆や、お昼を何にしていいか僕にも分らんがの、和女ちょっとお登和さんの処へ行って聞いて来てくれないか」と何事もお登和が頼り。雇婆さんもおかしく思い「オホホ、三度三度副食物の事をあのお嬢さんに伺うのですか。お嬢さんもお大抵でありませんね」主人「だって僕に分らんもの。和女だって副食物拵えは出来まい」雇婆「ハイ私には出来ません。私は以前奉公人を沢山使って台所へなんぞ出た事がありませんのに亭主が損をして零落ましてからも娘を女郎に売るまでは万事娘任せで何にもした事がありません。だから御奉公するにしてもお留守番位なら出来るけれども水仕事は出来ないとよく桂庵へ断わっておいたのです。ナーニ旦那お一人きりでお留守番の外に用はないと言いますから此方へ上りましたが、御飯炊や副食物拵えはとても出来ません」とかかる人物が年老いて人の家に雇わるるなり。主人も呆れたように「道理で今朝の飯なんぞは心があって生米を噛るようだ。お登和さんに聞かなければ何一つ拵えることも出来ん。