Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans
……今は今を楽しみましょう。流れるままに、引かれるままに。……」
肩と肩とが寄り合った。首と首とがめぐらされた。きっと唇が合うのだろう。
庭木のこずえから夕日が消え、宵やみが襲って来ようとしている。
権十の姿が現われた。
「イスラエルのあねご、おいでかね。親方の使いで参りやした。一体全体何がなんでえ! こうどなれと申しました。寮住まいはようげしょうが、南蛮屋だってようげしょう! 袴様はようげしょうが、忠三だってようげしょう! 是非南蛮屋へ来てくだせえ! うしゃアがれ! まだいたのか! ひっちかられてしまいやした。至急南蛮屋へおいでくだせえ!」
庭先に立っていったものである。
さてこの頃南蛮部屋では、忠三、寝椅子にころがりながら、こんなことを考えていた。
「あねごが来るのだ、あねごがよ! イスラエルのあねごがおいでになるのだ! そこでおいらは立ちあがり、あねごへ寝椅子を奉る。と、あねごがやんわりと、そこへお腰をかけられる。忠さんその後はご無事かえ? などとおっしゃるに相違ない。そこでおいらは『へい』といって、ひとつはにかんでみせるかな。うんにゃウンと威張ってやる! そうしてノッケから巻くし立ててやる。