Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans
沈黙の二人
紅毛人がね。全身ビッショリ水ぬれです。見るとだいているじゃアありませんか、綺麗なお稚子さんをね。それが非常に妙なんです。眠っているのか死んでいるのか、そのお稚子さんは動かないのです。眼口を閉じているのです。そうしてその顔を紅毛人が、じっと見おろしているのですね。もっとももう一つその二人を、見おろしているものがありました。まんまるい空のお月様です。とどうでしょう、紅毛人は布を下げたような滝の中へ、またはいって行ったじゃアありませんか。ええそうです、お稚子さんを抱いてね」
杣夫の語った物語。
さてある日のことである。
その木地師の郷の中から、活気ある喜びの声がもれた。旅へ出ていた仲間の者が、頭の将右衛門に率いられ、郷へ帰って来たからである。
その翌日のことである。秋の木洩れ陽をいっぱいに浴び、黄ばんだ草を敷きながら、話し合っている男女があった。
沈黙の二人
秋の木洩れ陽をいっぱいに浴び、坐っているのはお京と広太郎、のどかに話をかわしている。
「よい秋日和でございます」こういったのはお京である。
「もうソロソロ八ヶ岳の峰へは、雪が来ることでございましょう」袴広太郎の挨拶である。