Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

湛慶滝

「時期は?」といって冷静に見た。

「さようでござるな、明払暁……」

「ちと永すぎる」とまたまた左源太。

「いや、よろしい」と三郎兵衛、アッサリ引き受けたものである。

「朝日出ずるを合図としましょう」

「承引の場合は竹ぼらを、拙者吹くことに致しましょう」

「ふん、不承知の場合には?」また左源太め、ひじを張った。

「へいへいなんにも吹きましねえ」

立ち帰る二人を見送りもせず、夜まで考えていた将右衛門。

「いわなけりゃアならねえ、山の小父さんへ」湛慶滝の方へひた走った。

湛慶滝

仏師湛慶この滝に籠り、東寺南大門西方力士を、きざまんと欲して祈願をこむ。龍神感応音をとどむ。――巨大な滝でありながら、少しも水音のしないのは、これがためだといわれている。もちろんいいかげんの伝説ではあろうが、事実、全く不思議なことには、湛慶滝は水音がしない。で、今も滝は落ちているが、数十本の白布でもたぐるように、白々と見えるばかりである。おそい月はまだ出ない。星ばかりが今にもこぼれそうに、空いっぱいにもりあがっている。滝壺のまわりは岩組みである。そこにうごめいている一つの人影、ぼっとあかるい滝の光で、ぼんやり輪郭づけられている。