Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans
「貴殿こそ!」
大変仲がよいのである。
顔見合わせて微妙に笑った。
「そこで一ぱい」と正雪がさした。
杯を受けて――グッと飲み、「返ぱい」といって時行がさした。
二人快く酔ったらしい。
「そこで話を元へ戻し」時行一層小声となった。「敵前においての無礼講、人物試験は気に入った催し。ところで結果はいかがかな?」
「さればさ」と正雪あたりを見た。「各自の個性見て取れました」
「で、ことごとくたのみある武士で?」
「まずその辺。……貴殿においては?」
「拙者の見どころ、いささか違う」
「お聞かせくだされ」と顔を沈めた。
「一徹短慮の丸橋氏と、女性的性質の奥村氏、二人を斬ってお捨てなされ」
「それは不仁、なりますまい」
「やむをえませぬ。下世話の金言、もう一つお聞かせいたしましょう。千丈の堤も蟻の一穴……」
その時であった。陣幕の外から、「松明が見える! こっちへ来る!」呼び立てる二、三人の声がした。
「横へそれた。上流へ行く! 湛慶滝の方へ行くんだろう」――朱舜水一行の松明らしい。次第に夜が明け始めた。
亡霊
往々例外はあるにしても、悪人の最期というようなものは、どうやら案外もろいものらしい。