Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

或いはまた、なんぞそのお方のお噂でもご承知はありませんか」

「うんにゃ……」と、提轄はヒゲ面を横に振ったが、ぎょろっと見つめて、

「王師範は当所にはおられんが、しかし、あんたは、もしや史家村の史進じゃないのか」

「えっ、どうしてご存知なんで」

「なるほど、聞きしにまさる者だ。貴公のことは、もうかねがね聞いておる。また、お訊ねの王師範も知らんではない」

「失礼ながらご尊名は」

「経略府に勤務する提轄で、姓は魯、名は達」

「魯提轄と仰っしゃるか。いや初対面とも思われない。こりゃどうも」

「そうだ、こんな縁を、かりそめごとにしてはすまん。どうだ、茶ではつまらん。どこぞで一献あげたいと思うが」

「ありがとうございます。しかし王師範は、いったいどこにおいでなので」

「この渭州の守護は、延安府の経略使閣下のご子息が当っておられる。貴公が会いたがっている王師範は、たしか、閣下をたずねていったお方だろう。たぶん今でも延安に居るよ」

「そう伺って、ひと安心した。では、おことばに甘えて、お供いたしましょう」

「おやじ」と、魯提轄は、憲兵らしい顔をきかせて「――茶銭はおれにつけておけ」

二人は肩を並べて往来へ出た。