Classiques japonais avec furigana
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しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと
林冲、王倫を面罵して午餐会に刺し殺すこと
ここに一軒の偽茶店を構えて、多年、梁山泊の渡口を見張っている旱地忽律の朱貴だったが、まだかつて今日までには、こんな堂々たるお客様を、お迎え申したことはない。
しかも、七人連れ、いずれも一トかど。
ずいぶん人間という人間は舐めつけている朱貴だが、この一行には、多少畏れを抱いたようだ。七名中の最年長者、智多星呉用の口から、これへ落ちて来たいきさつの一ぶ一什と、各自の年齢、異名、苗字姓名までをすっかり聞き取り、それを書状にするやいな、すぐ手下の一人に命じて、対岸の山寨へ持たしてやった。
「何もございませんが、頭領からおゆるしが参るまで」
と、その晩は、羊を屠り、酒甕を開いて、一同をもてなした。
山寨の返牒は、夜半に来ていた。夜明け早々、かなりな大船が廻されてきた。案内として朱貴も乗り込む。
この朝の彩雲はすばらしい。いちめんな芦の洲は、紫金青銀の花を持つかと疑われ、水は色なくして無限色をたたえる瑠璃に似ていた。漕ぎすすむことややしばらく、近づく一口の江の蔭から、たちまち銅鑼や鼓笛の音がわき起った。見れば、一陣の物見舟である。