Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

名馬の盗難が機縁となって三山の怪雄どもを一つにする事

た。しかし、げにもこれはおかしな奇現象で、官はわざわざ、この賊巣へ遠くから、武器、武人、糧を送って、その驕りをいよいよ誇らすような結果をみてしまったわけである。

×         ×

さて、一方はかの敗軍の将、呼延灼。

いまさら、都へも帰れない。

麾下三軍の兵は、めどを失い、散々逃げ帰りもしたろうが、彼とすれば「何でおめおめ、この面さげて都へ」という感慨だろう。

落武者のみじめを沁々身に味わいながら、あてどもなく、二日ほど落ちて行ったが、

「待てよ。このまま山野に隠れて、郷士となり終るのも智恵がない」

と、そこで、一ト思案に行きついた。

「――青州の奉行、慕蓉氏には、かつて一面識がある。あちらは慕蓉貴妃のお血すじだ、ひとつ朝へおとりなしを願って、もういちど、雪辱の軍をなんとかしていただこう。そうだ。再起の工夫、望みなきにもあらずだ……」

気もちにゆとりを生じると、急に、身心の疲れや空腹をおぼえだした。それにもう黄昏れ頃。見れば路傍に一軒の田舎酒屋がある。

「亭主。今夜は泊めてくれい」

「だんな、うちは宿屋じゃございませぬ」

「わかっておる。どこでもいい。