Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans
「お早う。誰だ? おめえは」
「やいっ。知らねえのか。このおれさまを」
「むりをいうなよ。知るはずがあるもんか。つらに鍋ズミを塗って、赤帽子ってえ恰好から見ると、ははん、百丈村の村祭りにござッた旅芸人の道化役者か」
「野郎、酔ってるな。身ぐるみおいてゆけ。これを見たら分るだろう」
「ほう、両手に二挺の板斧とおいでなすったね。えらい物をお持ちだなあ。して、お名まえは」
「百丈村の鉄牛を知らねえのか。いま名の高え、黒旋風李逵たあおれのこった」
「へエ。おまえさんが?」
「おうさ。そう聞けば、十人が十人腰を抜かすのに、てめえは馬鹿か、よそ者か」
「俺はいったい誰だろう、さあ分らなくなっちゃった。ひとつ、当ててみないか、偽鉄牛、いやさ偽李逵」
「何だと、偽李逵だと」
「だって、よくこのつらを見てくれよ。俺の在所も百丈村、あだ名は鉄牛、もひとつの名は、黒旋風の李逵っていうんだ」
「ひぇっ」
「おもしろい。どっちが真物か、賭けと行こう。さっ命を賭ったぜ」
「ご、ごめんなさい。……だ、旦那」
追剥ぎはヘタッと露の中に坐ってしまった。そして腹を抱えて笑いやまない李逵の姿を仰いで、米ツキ蝗みたいにお粗末な手をあわせた。