Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

Lisez 新・水滸伝 (しん・すいこでん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 684 899 caractères · 1374 écrans

Aozora Bunko

もう間に合わねえ!」

石秀は相手のもがきを後ろから抱きしめたまま、右手の短刀で如海のわき腹を深く刺した。抉りまわし、抉り廻して、どんと捨てた。

霜の路次を、さっと鮮血が流れ走る。彼は、如海の頭巾や法衣を剥ぎとって手に抱え、路次から往来へ飛鳥のごとく躍り去った。……と、まもなく夜は白々明け。世間のあちこちでは、戸を開ける音。車の往き来。

「たいへんじゃ。人殺しじゃ。裸のお坊さまが殺されている!」

いちばん先に、路次の死骸を見つけて騒ぎ出したのは、毎朝これもきまってこの辺へ手車の鈴を鳴らしながら廻って来る、餅粥売りの爺さんだった。さあ騒動である。往来はすぐ人の山。役署からは検死が来る。目明しが近所一帯を洗って聞き廻る。

死体は、報恩寺の如海とすぐ知れた。もう一人の頭陀、これは気絶していただけなので、すぐ息を吹っ返し、裸のまま拉致された。頭陀は報恩寺の納所、胡道人というやつ。彼の白状で事はあらまし奉行所の調書にのぼった。

ところがまずい。事件は牢役署勤めの官人楊雄の妻の姦通沙汰だ。おそらくは楊雄がそれを知って、他人の手で姦夫如海を殺させたものにちがいなかろう。