Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

四

「八風斎どの、それへおひかえなさい」

制止の声とどうじに、バラバラと陣屋のかげからあらわれた槍組のさむらい、左右二列にわかれて立ちならぶ。

と――武田菱の紋を打ったまえの陣幕が、キリリと、上へしぼりあげられた。

見れば、正面の床几に、気だかさと、美しい威容をもった伊那丸、左右には、山県蔦之助と咲耶子が、やや頭をさげてひかえている。

「これは……」

と、槍ぶすまにひるまぬ八風斎も、うたれたように平伏した。

四

初対面のあいさつや、陣中の見舞いなどをのべおわってのち、八風斎は、れいの秘図をとりだし、主人勝家からの贈り物として、うやうやしく、伊那丸の膝下にささげた。

が、なぜか、伊那丸は、よろこぶ色はおろか、さらに見向きもしないで、にべなくそれをつッかえした。

「ご好意はかたじけないが、さようなものはじぶんにとって欲しゅうもない。持ちかえって、柴田どのへお土産となさるがましです」

「は、心得ぬ仰せをうけたまわります。主人勝家こそははるかに御曹司のお身の上をあんじている、無二のお味方、人穴城をお手にいれたあかつきは、およばずながらよしみをつうじて、ご若年のお行く末を、うしろだてしたいとまでもうしております。