Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
こんがら・せいたか
一
その三太郎がおどろいてとび降りてきたところをみると、やはり、鷲はこの閣の屋根に翼を止めているのであろう――と咲耶子が欄に手をやって、屋根をふりあおぐと、
「もし、女のお方」
意外や、上から人のこえが呼ぶ。
はッ……と咲耶子は胆をちぢめたふうである。さっきの火合図で、明け方までに胸に一つの計画があるので、不意な人ごえに、思わず水をかけられたようになった。
「もし……」と、上ではふたたび呼んでいる。
「こんなところに降りて、まことにどうにもならないでこまりました。しつれいながら、そこへ降りることをおゆるしくださらぬか」
見ると、屋根から下をのぞいているのは、色のしろい美少年。
金の元結が前髪にチラチラしている、浅黄繻子の襟に、葡萄色の小袖、夜目にもきらやかな裃すがた――そして朱房のついた丸紐を、胸のところで蝶にむすんでいるのは、背なかへななめに持っている状筥であるとみえる。
咲耶子はふしぎなものが、天から降りてきたように感じたが、とにかく、自分に異議をいう権利はないので、かれのたのみをゆるすと、この美少年、三太郎猿ほどのあざやかさではないが、垂木にすがって欄の上へ、白足袋の爪先をたて、ヒラリと、源氏閣の座敷のなかへはいってきた。