Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
「そこが男の度胸じゃねえか、鏃師の蛾次郎ともあるおまえが、それぐらいな度胸がなくって、将来天下に名をあげることができるもんか、ええ蛾次ちゃん、しッかりしろやい」
と燕作は、ここ苦心さんたんで、蛾次郎の持ち金のこらず巻きあげようとつとめている。
蛾次郎が、身にすぎた小判を、ザラザラ持っていたのは、向田ノ城の一室で、菊池半助からもらった金だった。――かれは、本来その報酬として竹童の鷲をぬすんで、裾野戦のおこるまえに、菊池半助の陣中へかけつけなければならなかったはずだが、密林のおくで、鷲をぬすみそこねて、竹童のため、したたか痛められていらい、もうこりごり、のこりの金で買食いでもしようかと、甲府をさしてきたとちゅう、ここで張り番役をしていた燕作の目にとまり、ひっぱりこまれたものである。
そしてさっきから、うまうまとふところの小判を、あらかた巻きあげられ、もう三枚しか手になかった。燕作は、その三枚の小判をふんだくってしまったら、おとといおいでと、小屋からつまみだしてしまうつもりだ。
「おい、蛾次公先生、いつまで考えこんでいるんだい」
「だけれど、こわいなあ、この三枚をだして負けになると、おれは、空ッぽになってしまうんだろう」