Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

これ、さっきは、瓔珞の頑丈をたよって不覚をとったが、こんどは、果心居士相伝の浮体の法をじゅうぶんにおこなっているためだ。

そのかわり、龍太郎、最後の頂上へのぼるにはだいぶ手間がとれている。片足を瓔珞の鈴環にかけ、そろそろと手をのばして、屋根の青銅瓦に半身ほど乗りだしたところで、小文治のさしだした槍をつかんでやる。

巽小文治は、もとより果心居士の門下でないから、浮体の息を知らない。したがってただ度胸のはや業。槍の一端を塔の角金具にひっかけ、いっぽうを龍太郎につかんでいてもらって、スッと瓔珞の鈴環へ足をかけると、ともに、ふたりの重みがかかっては危ないので、龍太郎はすばやく上へはいあがった。

とたんに、雨とも見えぬ空合なのに、塔の先端九輪の根もとから、ザーッと滝のような水がながれてきて、塔の四面はさながら、水晶の簾珠をかけつらねたごとく、龍太郎の身も小文治のからだも、水の勢いでおし流されそうにおぼえた。

「呂宋兵衛の妖術だ、まことの水ではない、小文治どのひるむなッ」

龍太郎は果心居士の手もとにいただけに、幻術しのびの技などには多少の心得がある。いま、九輪の根もとから吹いてきた水勢もてっきり、呂宋兵衛の水龍隠れの術とみたから、こう注意して、無二無三に青銅瓦の大屋根へ踏みあがった。