Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
どれ、わしもそろそろ鞍馬の奥へ立ちかえろう」
「老先生、しばらくお待ちくださいませ。……もう一言うかがいますが、居士が身代りとなって逃がしたとおっしゃるその僧は、いったいどこへいったのでござりましょうか」
「おそらく、浮世の巷ではありますまい」
「と、すると」
「浄悪すべてをつつむ八葉蓮華の秘密の峰――高野の奥には、数多の武人が弓矢を捨てていると聞く」
と、謎のような言葉をのこして、果心居士は飄然と松のあいだへ姿をかくした。
幻滅の悲しみをいだいて、ぼうぜんと気ぬけのした伊那丸は、ややあってわれにかえった。そして、なお問いたいことのいくつかを思いだし、あわただしくあとを追って、老師! 老師! ――といくたびも声のかぎり呼んで見たけれど、もう春影の林間にそのうしろ姿はなく、ほろほろとなく山鳥の声に、なにかの花がまッ白に散っていた。
ああわからない、わからない。どう考えても伊那丸にはわからない。
果心居士の話しぶりでは、居士はすでに貴人の僧に会っているのだ。そして、自身がその身代りになり、桑名に護送されるまえに、どこかへ落としてしまったとおっしゃる。だのに、居士はそれが父の勝頼であるとは決していいきらない。