Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans
と、走りながら、周囲の者へせわしく話した。
扇縄の水の手へ、首となって落ちてきた黒川八十松は、城攻めの最中に、樺の林につないであった竹童の鷲の鎖を切ったのだ。そしてかえって、鷲のために食いさかれて、非業な死をとげたのだ!
「あぶないぞ、あぶないぞ! あの鷲は敵と味方をちゃんと見分けている。だから、八十松の首をくわえていたんだ。そして、竹童をすくいに降りてきたんだ」
「気をつけろよ、うっかりしてあのすごい爪につかまれるな」
注意をしながら駈けてきた。
しかし――鷲の雄姿は、もう貯水池のまわりには見えなかった。
「おッ、井楼櫓の屋根にやすんでいる」
とだれか見つけて、またいっせいにそのほうへ駈け向かっていく。
「わアーッ」
と諸声を合わせたので、翼を休めていたクロは、さらに羽をうって舞いあがった。けれど、さすがな大鷲も、二、三歳の嬰児なら知らぬこと、竹童ほどな少年のからだをくわえてそう飛べるはずはない。
水面からそこへうつったのが極度の力であったろう。櫓の上を離れると、さすがに強い猛鷲も、むしろくわえている重量に引かれこんでゆく形。
みるまに、下へ――下へ――下へ――。