Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lisez 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 511 765 caractères · 1011 écrans

Aozora Bunko

二

「さ、これでいい」

と半助が合図をすると、わらじをむすんでいた駕籠の者が、ばらばらと寄って二つの駕籠をかつぎあげた。――呂宋兵衛はすぐと、

「おれと菊池さまは、あとから見えがくれについてゆくから燕作、てめえはなにしろ駕籠について、御岳のうら道をグングンとかけとばし、浜松のご城下へいそいでゆけ」

と、手をふった。

…………

紛擾をきわめている一方では、徳川方のそんな奸計を、夢にも知ろうはずがない。

どっちも引かずに争っていたが、審判の公平と、他藩の輿論には勝てない。で、とうとう石見守も我を折った。ぜひがない、随意にするがいいと、兜をぬいだような顔をして、苦情の紛争にけりをつけた。

「見たことか」

と、小文治は小きみよく思った。

で、鐘巻一火の溜り場へ、凱歌を奏してひきあげてきたはいいが、それほどまで争奪の焦点となっていた、かんじんな咲耶子その者のすがたが、いつのまにか失われていた。

門人たちはおどろいて、

「たったいままで、ここに手当をうけて、しずかによりかかっておられたのに」

と、血まなこで四方をさがし歩いたが、かげも形も見えなかった。

一火はもうしわけがないと、龍太郎や忍剣たちのまえに両手をついて謝罪した。