Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

頭領帰館

娘と猿の鬼ゴッコ。それを見ている文三という若者、変な気持ちにならざるをえない。

「ねえお嬢様、君尾様、三吉猿なんかチャイにして、私と鬼ゴッコを致しやしょう。ようござんすか、とらえますぜ」木の間をくぐって走り寄る。

「いやだヨ――、ばか文三」娘の声がすぐ聞こえる。「なんだい、お前色魔のくせに、いやらしいわ。大嫌い! さわっちゃいやよ、さわっちゃいやよ……ホ、ホ、ホ、ホ、いい気味だ! わたしが睨むと慄えるじゃアないか。弱い男ね、骨なしだわ。そうかと思うとしつッこくてさ、わたしの後ばかり追いかけてさ。ね、ね、ね、ね、君尾様、ね、ね、ね、ね、お嬢様、死ぬまで『ね、ね』というがいいわ。その代わりわたしもいってやるわ。そうよ死ぬまで『馬鹿文三』ッてね。……」

またも木の間をヒラヒラと、べに色勝った友禅の、振り袖姿がひらめき飛ぶ。

その後を追うのは猿ではなく、文三という若者の足。

「そう没義道におっしゃいますな。ね、ね、ね、お嬢様、文三はばかではございますが、どうやら猿よりはましの筈で。……早い早い随分早い、早いお足でございますなあ。こいつアどうも大汗だ。もっとゆっくり、お嬢様、内輪にお歩きなさいまし。