Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
けんきょうじゅなん
剣侠受難
国枝 史郎
Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans
狐と狸
「悪いか」と睨んで南蛮部屋へ通る。ドンと寝椅子へ腰かけたが、「あねごがいねえと寂しいなあ」一息にグーッと眠ったが、眼ざめたときは翌日の正午、と、戸が開いてノッソリと、はいって来たのが島原城之介。
「よう島原か」「うん、早引」
狐と狸
睨み合った忠三と城之介、ひとしきり部屋内静かである。と、笑ったのは忠三である。
「ご精が出るの、え、島原」
「うん」というと腰かけた。「手に入れるまでは毎日来る」
「よかろう」と忠三せせら笑ったが、「出世の秘訣は運鈍根。ところがお前のやり口は、根鈍運というやつだな」
「出世とは違う、女の話だ」
「似たようなものさ、何が違う。おめえがあねごを手に入れれば、途方もねえ出世といっていい」
「ふふん」というと城之介、ギロギロあたりを見廻したが、「今日も帰っちゃアいねえのか」
「そうさなあ」と冷ややかに、「南蛮屋は随分手広いが、おっ振るって探すに手間暇はいらぬ。ひとつ家探しをしてみねえ」
しかし城之介返辞をしない。ムッとした眼つきで見廻している。
「だが」と城之介いい出した。「猫も、鸚鵡もいねえところをみると、持って行ったに違えねえ。そうよ一度はここへ来てな」