Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

けんきょうじゅなん

剣侠受難

国枝 史郎

Lisez 剣侠受難 (けんきょうじゅなん) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 195 479 caractères · 394 écrans

Aozora Bunko

天童とは?

天童とは?

数日経ったある日の早朝、小石川掃除町の小松原屋敷から、二人の武士が旅立った。ほかならぬ平左衛門と舞二郎、歩けるだけは歩いて行こう。山道へかかったら駕籠へ乗ろう。で、ひろって行くのである。娘と婿とに逢う旅だ。妹と義弟とに逢う旅だ。二人の顔には喜色があり、二人の歩みには活気がある。真夏の早天水蒸気を含み、胡粉をとかしたように生白い。しかしその奥には蒼々とした、明るい希望そのもののような、晴天が約束されてある。

「舞二郎や、地図を持っているだろうね」

「はいはい持っておりますとも。……敦盛草をお持ちですか」

「持っているとも持っているとも。娘から送ってくれた花だからな」

うれしそうに二人話して行く。旅人の姿がチラホラ見える。憂いを持っている旅人もあろう、悲しみを抱いている旅人もあろう。だが二人には誰もかもが、みんななつかしく思われるのであった。やがて二人は木曽街道へはいった。信濃と越後の国ざかい、乗鞍岳の大渓谷、そこに出来ている木地師の郷、そこを眼差して行くのである。袴広太郎とお京とが、そこに待っているのである。四人逢った時の光景は? 愛情深いものであろう。