Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

むすめえんじゅつし

娘煙術師

国枝 史郎

Lisez 娘煙術師 (むすめえんじゅつし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 267 766 caractères · 530 écrans

Aozora Bunko

「そのほうがよろしゅうございますとも。江戸までは長旅にございます。今から足など痛めましては、それこそ大変でございます。旅宿を取ることにいたしましょう」――乳母のお咲はこういうようにいった。

「私のことなら大丈夫だよ。私はちっとも疲れてはいない。一日でも早くお江戸へゆきたい。ね、もう一宿ゆくことにしようよ。……でもお前たち小平やお咲が、疲れているようなら泊まってもよいが」――娘はかさの中でこういうようにいった。

徳大寺卿のくげ侍の、青地清左衛門の妹であり、山県紋也の許婚である、それは青地園子であった。どうして旅などしているのであろう? 許婚の紋也を恋慕って、江戸表を差して行く途中なのであった。

「山県様に一日も早く、お逢いなさろうと思し召して、先をお急ぎなさいますそうな」下僕の小平はからかうようにいった。「がお嬢様それはいけませぬ。逢わない内の楽しみにも、よいところがあるものでござりますよ」

「まあ小平は……何をいうことやら」

しかし三人は泊まることにして、千代古屋という旅宿屋へはいって行った。

「お早いお着きでございます」

――で、三人は奥へ通された。

しだいに夜が迫って来て、続々と旅人は旅宿の門をくぐった。